命を守る歯周病治療
生活習慣病で、日本人のほとんどが罹っているといわれる歯周病ですが、歯周病の治療は歯を失わないということだけではありません。
歯周病と全身疾患の関連が多く報告されるようになってきています。サンスター財団ではその影響をわかりやすく動画にしていますので、一度参考にしてみてください。
https://www.sunstar-foundation.org/education/about/
東京銀座シンタニ歯科口腔外科クリニックでは「命を守る歯周病治療」ということをスローガンに、患者さんの口腔ケアに尽力いたします。歯周病予防は自分の命を守ることです。
歯周病と病気の関係について
糖尿病
糖尿病は、血糖を下げるホルモン(インスリン)が足りなくなったり、うまく作用しなくなることで、高血糖が続く疾患です。
血糖値が高い状態が続くと、様々な合併症が起きやすいとされており、歯周病は糖尿病の合併症として捉えられています。糖尿病の人は、糖尿病でない人に比べて歯周病になるリスクが高いという報告や、歯周病の治療によってハグキの炎症が改善すると、インスリンが働きやすい状態になって、血糖値が改善する可能性があるという報告があります。
心疾患
心疾患は、食生活や運動、ストレスなどの積み重ねが引き起こす生活習慣病の一つです。
歯周病のある人は、ない人と比べて心疾患を発症するリスクが高いことが報告されています。また、歯周病が重篤であればあるほど、その発症リスクが高くなるとも言われています。
これは、歯周病によってハグキで産生された炎症性物質が血流を介して心臓血管にも影響を及ぼすためと考えられています。
早期低体重児出産
妊娠中の女性で歯周病の人は、そうでない人に比べて低体重児出産や早産する確率が高いことが報告されています。
妊娠中の女性は、つわりによって口腔清掃が不良になりやすいため、歯周病に罹りやすくなります。
歯周病による炎症性物質がへその緒を通じて胎児に影響するため、早期低体重児出産の確率が高まると考えられています。
誤嚥性肺炎
肺や気管は、咳など身体が生理的に反応することによって守られています。しかし、生理的機能が衰えると、自らの唾液や食べ物が誤って肺に入り、肺炎を起こしてしまいます。これを誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)といい、唾液中に含まれる細菌が主な原因です。
歯周病菌は肺炎の原因となるものが多いので、高齢、認知症、脳血管障害、手術後など、食物の飲み込みを上手く行えない人は、特に注意が必要です。
骨粗鬆症
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は、長年の生活習慣などにより、骨が弱くなる病気です。
全身的に骨が弱くなると、歯を支える歯周組織にも影響があると考えられています。一方で、歯周病は、歯を支えるハグキを破壊する病気です。歯槽骨が弱くなると歯周組織の破壊が進みやすくなるため、骨粗鬆症は歯周病を進行させる一因と考えられています。