高濃度ビタミンC点滴とは
ビタミンCは健康やお肌に良いというイメージがあると思います。点滴は、サプリメントなどの経口摂取とは違い、血中のビタミンCの濃度を一気に高めることで抗酸化作用が得られます。
この治療を続けることにより免疫システムの増強(歯周病など)、食欲や体調の改善が期待できます。 1回の点滴でおよそ25g~50gのビタミンCを静脈内に点滴投与します。
体に必要なビタミンCを定着させ持続する効果ができるのに3ヶ月のビタミンC点滴投与が必要です。典型的な例では週に2回の点滴で6ヶ月間継続、その後の経過が良ければ週1回を6ヶ月、さらに2週に1回を1年間、その後は月に1回行います。ビタミンCの量と点滴頻度は病状によって変えていきます。
一般的にビタミンC(25g)の点滴は40分、ビタミンC(50g)の点滴で1時間くらいかかります。
ビタミンCの働き
ビタミンCの働きには血中濃度の違いによって2つの作用があります。
- 低濃度→体内にある余分な活性酸素を退治する抗酸化作用の働き
- 高濃度→活性酸素を退治する抗酸化作用の働き+過酸化水素を発生
高濃度ビタミンC点滴で期待される効果
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1. 活性酸素を抑える作用
老化防止、しみ、しわ、歯周病、口腔粘膜
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2. 抗がん作用する
がん細胞を殺します。
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3. 免疫力をアップ
抵抗力がつく、歯周病
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4. 鎮痛効果
痛みの軽減
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5. コラーゲンを増殖
健康な歯肉、お肌にハリとツヤ
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6. 体調改善
元気になる、口臭予防
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7. キレート効果(排毒)
有害重金属(歯科補綴物を含む)などの排泄を促進
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8. アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患
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9. 口腔心身症や不眠、うつ病や統合失調症といった精神疾患
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10. ストレスなどによる慢性疲労症候群
目的
健康で若々しい歯・顎・口腔のために
歯肉の再生・歯周炎・歯周病予防・インプラント手術後・抜歯などの口 腔外科手術後の治癒回復促進など。
ビタミンC濃度が抗癌作用を起す以前の濃度では、抗菌 抗ウイルス作用を発揮する。口腔内と周囲の感染症例えば歯周病やカンジタ、ヘルペス(単純ヘルペス 帯状疱疹等は神経領域にウイルスが潜んでいる)等に適応できる。
さらに口腔領域だけでなく、健康維持増進、抗老化(アンチエイジング)、美白美肌、疲労回復、免疫力回復、がん予防、コラーゲ ンの生成促進風邪予防、冷え性、動脈硬化による脳梗塞・心筋梗塞の予防・放射線障害予防、白内障予防、抗ストレス、抗アレルギー、アトピーの改善などの効果を期待して行うものです。
ビタミンCが不足すると…
ビタミンCが不足すると、正常なコラーゲン合成ができなくなるため毛細血管から出血し、歯肉炎(壊血病初期症状)や貧血、全身倦怠感、食欲不振、免疫力の低下、肌のくすみ、しみ、しわ、がんのリスクが高まります。 高濃度ビタミンC点滴は直接体内に投与することで繊維芽細胞の働きを高めコラーゲンの生成を促進させる効果があります。
副作用・有害事象
副作用として①点滴刺入部の痛み、②眠気やだるさ、③嘔気や頭痛、④低血糖症状(冷感、疲労感、めまいなど)が見られると言われていますが、②以外の副作用はめったに出ません。なお、②の副作用は、花粉症などのアレルギーの薬を飲んだときに眠気を感じるのと同様に抗ヒスタミン作用によるものです。
まれにビタミンCが体質に合わないG6PD欠損症の方がおられますので、初回に検査を受けてもらい、検査結果後、週1回のビタミンC点滴を3ヶ月間行います。4ヶ月目からは月に1回ビタミンC点滴投与をお勧めします。
※透析中の方、重症の心不全の方、高度の腹水、胸水の貯留している方は,治療ができない場合がありますのでご相談ください。
治療の流れ
高濃度ビタミンC療法 | |
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1回目 | ビタミンC25g点滴(約40分)週2回 |
2回目 | ビタミンC50g点滴(約60分)週2回-6か月 |
3回目 | ビタミンC50g点滴(約60分)週1回-6か月 |
4回目 | ビタミンC50g点滴(約60分)2週1回-6か月 |
治療費用
高濃度ビタミンC療法 | |
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25g | 30,250円(税込) |
50g | 60,500円(税込) |